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工場の暑さ対策で利用できる助成金とは?具体的な対策や注意点も紹介

2026/03/03 Tue
この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。25年以上、約10,000件の現場経験で培った技術と知識をもとに、屋根・雨樋・板金・外壁工事に携わる。建築家・隈研吾氏が関わるカフェ「和國商店」のプロデュース(グッドデザイン賞等受賞)、海外での活動なども行う。また、全国の屋根屋50社以上と共にボランティア活動を行い、屋根の展示イベント「屋根展」を主宰している。

「工場の暑さ対策は何をしたらいいの?」

「できるだけ費用負担を小さく工場の暑さ対策を実施したい」

令和7年6月1日より暑すぎる作業場では、熱中症対策の強化が罰則付きで義務化されました。

基本的には、WBGT値(暑さ指数)28度または気温31度以上となる作業場が対象です。

暑くなりやすい工場は、罰則の対象とならないよう、暑さ対策の実施が早急に必要となります。

しかし、暑さ対策を実施したくても費用の工面が難しく悩んでいる事業者も多いでしょう。

本記事では、工場での暑さ対策に利用できる助成金や補助金の制度や注意点、具体的な暑さ対策などを紹介します。

工場での暑さ対策を検討している事業者は、ぜひ参考にしてください。

工場の暑さ対策で利用できる助成金・補助金制度

工場での暑さ対策を実施する際は、助成金や補助金の利用がおすすめです。

工場の暑さ対策で利用できる助成金や補助金制度は、主に以下のとおりです。

・業務改善助成金
・サプライチェーン対策補助金
・エイジフレンドリー補助金
・脱炭素化取組推進事業

紹介する助成金・補助金制度は2026年2月現在の情報であるため、申請する際は最新の情報を確認してください。

業務改善助成金

業務改善助成金は、事業場内での最低賃金の引き上げとともに、生産性向上を目的とした設備投資等を行った場合に費用の一部を助成する制度です。

対象となる企業は、大企業を除く中小企業および小規模事業者です。

賃金の引き上げ額や従業員の人数によって助成上限額や助成率が異なり、最大600万円が助成されます。

同一事業所の申請は年度内で1回だけですが、過去に業務改善助成金を活用した事業者も助成の対象となります。

熱中症対策や作業環境改善などを目的に、空調設備の導入や空調服の支給などを行った場合に受給できる可能性が高いです。

参考:業務改善助成金|厚生労働省

サプライチェーン対策補助金

サプライチェーン対策補助金は、製品の仕入れから最終的に消費者に届くまでの一連の流れを強化することを目的とした補助金制度です。

対象となる企業は、主に大企業や中小企業となります。

建物費や設備の導入費が補助金の対象経費となり、補助上限額は最大150億円です。

快適な労働環境を整えるため、遮熱・断熱工事や空調設備の更新などを行った場合に受給できる可能性が高いです。

ただし、公募のタイミングによって補助上限額および補助率、対象となる内容などが異なります。

申請する際は、必ず公式ホームページにて最新の情報を確認してください。

参考:サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金 (METI/経済産業省)

エイジフレンドリー補助金

エイジフレンドリー補助金は、高齢労働者の労働災害を防ぐことを目的とした設備の改善や投資にかかる経費の一部を補助する制度です。

対象となる企業は、高齢の労働者が常時1名以上いる中小企業です。

補助上限額は最大100万円で、補助率はコースによって異なります。

高齢者がいる企業は、熱中症予防のためにエアコンを導入したり空調服を支給したりすると受給できる可能性が高いです。

エイジフレンドリー補助金の2025年度の申請期間は過ぎていますが、2026年度も募集する可能性があります。

エイジフレンドリー補助金の利用を検討している企業は、暑さ対策を実施する前に最新の情報を確認してください。

参考:エイジフレンドリー補助金|厚生労働省

脱炭素化取組推進事業

脱炭素化取組推進事業は、CO2削減計画策定および省CO2型設備への更新にかかる経費の一部を補助する制度です。

CO2削減の計画策定では、補助上限が100万円で補助率が3/4となります。

省CO2型設備への更新は、補助上限が最大5億円で補助率が1/3です。

遮熱材や断熱材を使用した暑さ対策で、空調効率が上がり、省エネ効果が認められると受給できる可能性が高いです。

参考:環境省_公募情報 | SHIFT事業ウェブサイト

助成金を活用してできる工場の暑さ対策

助成金や補助金は、労働者の安全確保や省エネ設備の導入を目的とする工場の暑さ対策が、対象となる可能性が高いです。

助成金や補助金の対象となる可能性がある工場の暑さ対策は、以下のとおりです。

・遮熱シートの設置
・空調設備の導入
・保冷剤付きベストや空調服の支給

具体的な方法を確認していきましょう。

遮熱シートの設置

工場の暑さ対策には、屋根に遮熱シートを貼る方法がおすすめです。

遮熱シートとは、アルミ箔でできたシート状の遮熱材のことです。

太陽光を反射させて熱を遮り、室内温度の上昇を抑制します。

遮熱材には遮熱塗料もありますが、遮熱シートの方が優れた効果が期待できます。

遮熱塗料は塗りムラがあると効果が薄れてしまうため、職人の技術力や塗装時の気候によっては効果が発揮されません。

一方で遮熱シートは、職人の技量や作業時の天候に仕上がりが左右されることはないため、安定して高い効果を得られます。

遮熱シートでの暑さ対策は、空調効率が向上するだけではなく光熱費が発生しないため、メリットの多い方法です。

空調設備の導入

工場の暑さ対策では、空調設備を見直すのが効果的です。

エアコンや送風機など適切な空調設備を導入することで、年間を通して工場内を快適な温度を保てます。

工場内の面積が広い場合は、従業員がいる場所にスポットクーラーを置くのがおすすめです。

スポットクーラーとは移動可能な小型の冷房機のことで、エアコンよりも価格が安いため、気軽に導入できます。

保冷剤付きベストや空調服の支給

工場での暑さ対策は、室温の適正化だけではなく、従業員個人の快適性を向上して熱中症リスクを低減することも大切です。

工場内で作業する方は、安全性確保や衛生管理のため、長袖を着用しているケースが多いです。

保冷剤付きベストや空調服を支給するなど、作業服を見直すことで、従業員の快適性を向上できる可能性があります。

保冷剤付きベストや空調服の支給は、従業員の人数にもよりますが、他の暑さ対策よりも費用を安く抑えられます。

工場の暑さ対策で助成金を利用する際の注意点

助成金を活用してスムーズに暑さ対策を実施するには、注意点を把握しておくことが大切です。

助成金や補助金を利用する際の注意点は、以下のとおりです。

・助成金の支給は基本的に後払い
・支給までに長い時間を要する
・条件や申請期間を把握する
・申請前の契約や購入は対象外となる
・事務処理を怠ると不支給となる
・予算に達したら終了する

注意点を1つずつ確認していきましょう。

助成金の支給は基本的に後払い

助成金や補助金は、事業完了後に支給されるのが一般的です。

基本的には暑さ対策にかかる費用を、企業が一旦全額支払う必要があります。

助成金ありきで計画を進めてしまうと、資金が足りなくなる恐れがあるため注意が必要です。

支給までに長い時間を要する

助成金や補助金の制度では、申請書類の確認や審査などがあるため、お金が支給されるまでに長い時間を要します。

とくに、年度末や締め切り直前など申請が集中するタイミングは、審査に要する時間が通常よりも長くかかるケースが多いです。

助成金を利用する場合は、申請後すぐに工事をすすめたり、助成金を受け取ったりできないことを理解しておく必要があります。

条件や申請期間を把握する

助成金や補助金にはさまざまな種類があり、それぞれ条件や申請期間が異なります。

条件や申請期間から少しでも外れてしまうと、助成金や補助金を受け取れなくなってしまいます。

制度を利用する場合は、条件や申請期間を詳細に把握して、確実に助成金や補助金を受け取れるよう計画を進めることが大切です。

事業計画書や見積書など必要書類を揃えるだけでも時間がかかるため、公募開始と同時に余裕をもって動き始めるのがおすすめです。

制度を利用できるか分からない場合は、自治体や関連機関に直接問い合わせて確認してください。

申請前の契約や購入は対象外となる

助成金や補助金は、一般的にこれから導入する設備投資に対して支給されます。

申請前に、工事を契約したり設備を発注したりすると、対象外になる可能性が高いです。

申請から設備の導入までは長い時間を要するため、できるだけ早急に動きたい気持ちは分かりますが、慎重に計画を進めることが大切です。

事務処理を怠ると不支給となる

助成金や補助金は交付が決定した後でも、事務処理や必要書類の提出を怠ってしまうと、不支給となる可能性があります。

他にも、見積もりに無関係な経費が含まれていると、不正を疑われ不支給となったり返還を要求されたりする場合もあります。

確実に助成金を受け取るには、決まりに沿って適切な対応をとることが大切です。

予算に達したら終了する

多くの助成金は、予算に達した段階で公募を終了します。

応募状況によっては、予定よりも早く公募を打ち切るケースもあります。

利用できそうな制度は最新の情報を確認して、できるだけ早くに応募することが重要です。

助成金を活用して工場の暑さ対策を実施しよう

工場での暑さ対策は、まとまった費用が必要となるため、助成金や補助金の活用が適しています。

ただし、助成金や補助金は基本的に工事が完了してから支払われるため、一旦は費用全額を用意する必要があります。

また制度によって条件やスケジュールなどが異なるため、工事の契約前に利用できそうな制度についての情報を把握しておくことが大切です。

工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボ(運営:ウチノ板金)では、これまでに数多く工場の暑さ対策工事を実施してきました。

夏が来る前に工場の暑さ対策を実施したい事業者は、工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボへお気軽にご相談ください。

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