食品工場で取り入れたい暑さ対策とは?熱中症や食品の品質低下リスクも解説

この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。25年以上、約10,000件の現場経験で培った技術と知識をもとに、屋根・雨樋・板金・外壁工事に携わる。建築家・隈研吾氏が関わるカフェ「和國商店」のプロデュース(グッドデザイン賞等受賞)、海外での活動なども行う。また、全国の屋根屋50社以上と共にボランティア活動を行い、屋根の展示イベント「屋根展」を主宰している。

「食品工場内が暑すぎて困っている」
「食品工場内の環境を快適にしたい」
このようなお悩みはありませんか?
従業員を熱中症から守るだけでなく、食中毒や品質低下を防止するためにも、食品工場の暑さ対策は必須です。
本記事では、食品工場で取り入れたい暑さ対策、対策をしない場合のリスクについて解説しています。
夏の食品工場内の環境を整備したいとお考えの事業者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【建物・設備】食品工場で取り入れたい暑さ対策とは?

夏の暑さは、年々厳しさを増しており、食品工場でも暑さ対策が求められています。
食品工場の建物や設備で取り入れたい暑さ対策は、以下のとおりです。
・屋根や外壁に遮熱塗装を施す
・屋根に遮熱シートを施工する
・排気フードを設置する
・スポットクーラーを導入する
・ビニールカーテンでエリアを仕切る
・涼しい休憩場所を設ける
それぞれ詳しく見てみましょう。
屋根や外壁に遮熱塗装を施す
屋根や外壁への遮熱塗装は、暑さ対策として有効です。
遮熱塗装で使う遮熱塗料は、太陽光に含まれる赤外線を反射する特殊な塗料です。
一般的な塗料と比べて建物が熱を帯びにくくなり、室内温度の上昇を抑える効果が期待できます。
ただし、遮熱性能を十分に発揮するためには、ムラなく塗装する技術が必要です。
そのため、施工実績が豊富で、技術力の高い業者を選ぶ必要があります。
屋根に遮熱シートを施工する
遮熱シートの施工も、食品工場における暑さ対策として効果的です。
遮熱シートは、太陽から放出される輻射熱(ふくしゃねつ)を反射し、熱の侵入や放出を防ぐためのシートです。
遮熱塗装よりも施工が簡単で、均一に貼れるため、効果を感じやすい特徴があります。
排気フードを設置する
排気フードの設置も、暑さ対策におすすめです。
排気フードは、食品工場内の熱気・臭いなどを屋外へ排出するための換気設備のことです。
熱や湯気を効率よく排出できるので、工場内の温度上昇を抑え、作業環境の改善につながります。
また、熱気だけでなく臭いや湿気も排出できるため、空気環境の改善や結露対策にも効果的です。
スポットクーラーを導入する
スポットクーラーは、工場全体を冷やすものではありませんが、人や作業エリアをピンポイントで冷やせます。
食品工場をエアコンで冷やそうとすると、膨大な電気代がかかるうえ、熱源の近くはなかなか冷やせません。
しかし、スポットクーラーなら直接冷風を送れるため、素早く体感温度を下げられます。
なお、衛生環境を高く保つ必要がある食品工場では、ドレン水の排出や粉じんの飛散に注意が必要です。
たとえば、食品には影響を及ぼさない場所での使用に限るなど、衛生面に十分配慮して使いましょう。
ビニールカーテンでエリアを仕切る
ビニールカーテンで工場内のエリアを仕切ることも、暑さ対策において効果的です。
エアコンやスポットクーラーなどを使用した際の冷気の流出を防ぎ、外からの熱気もブロックできます。
ビニールカーテンは、比較的低コストで導入できることや既存設備への後付けもしやすい点が大きなメリットです。
暑さ対策だけでなく、防塵・防虫などにも役立つため、食品工場に適した対策と言えます。
涼しい休憩場所を設ける
食品工場内に、涼しい休憩場所を設けることも重要です。
食品工場では、作業内容や設備の特性上、高温になりやすい職場です。
加熱工程や蒸気を使用するエリアではどうしても熱がこもりやすくなるため、従業員の身体に負担がかかることは避けられません。
しかし、涼しい休憩所があれば、従業員は休みながら体温を下げられ、熱中症のリスクを減らせます。
また、涼しいところで疲労を回復することで、集中力の維持や作業ミスの防止も期待できます。
【従業員】食品工場で取り入れたい暑さ対策とは?

食品工場において、従業員の服装に取り入れたい暑さ対策は、以下のとおりです。
・通気性の高いユニフォームに変える
・身体を冷却できるウェアを導入する
以下で詳しく解説します。
通気性の高いユニフォームに変える
通気性の高いユニフォームを着用することは、暑さ対策に効果的です。
食品工場では、衛生管理の観点から長袖の作業着や帽子、マスクなどを着用することが多く、熱がこもりがちです。
吸汗速乾性や通気性に優れた素材を使ったユニフォームを選ぶことで、衣服内の温度や湿度の上昇を抑えられます。
身体を冷却できるウェアを導入する
身体を冷やす機能を備えた作業ウェアを取り入れることも、食品工場における暑さ対策として有効です。
たとえば、保冷剤やドライアイスが付いているウェア、水冷式ウェアやベストなどがあります。
こうした冷却ウェアは、ファン付きウェアのように風が発生しないため、食品や異物管理への影響を抑えられます。
厳しい衛生管理が求められる食品工場でも、導入しやすい暑さ対策です。
食品工場で暑さ対策を行わないとどうなる?

食品工場で暑さ対策をしなかった場合、以下のようなリスクがあります。
・従業員の熱中症リスクが高まる
・作業効率が低下する
・食品の品質低下につながる
・電気代が高くなる
・離職者が増える可能性がある
具体的なリスクの内容を見てみましょう。
従業員の熱中症リスクが高まる
暑さ対策を怠ると、従業員の熱中症リスクが高くなります。
特に、加熱調理を行う食品工場では熱がこもりやすく、室温や湿度の高い状態になりがちです。
そうした環境での作業は身体に大きな負担がかかり、作業効率や生産性の低下など、工場運営にも影響を及ぼすおそれがあります。
なお、2025年6月に改正された労働安全衛生規則により、事業者には熱中症を防止するための体制整備が義務付けられました。
そのため、食品工場においても、作業環境の改善や休憩体制の整備など、熱中症対策が求められています。
作業効率が低下する
作業効率の低下も、暑さ対策を行わないことで生じやすくなるリスクの一つです。
温度の高い状態が続くと、従業員の集中力や判断力が落ちるおそれがあります。
その結果、作業ミスや判断ミス、事故等が発生しやすくなり、生産性の低下につながる可能性があります。
食品の品質低下につながる
暑さ対策を怠った場合、食品の品質低下を引き起こすことがあります。
室温が高くなると細菌が繁殖しやすくなり、食品の品質に悪影響を及ぼすためです。
品質劣化は、お客様からのクレームや食品ロスにつながるだけでなく、最悪の場合には食中毒の原因となる可能性もあります。
電気代が高くなる
食品工場で暑さ対策を行わないと、電気代が上がる可能性があります。
工場内の熱をエアコンだけで処理しなければならない場合、エアコン本体に過度な負荷がかかり、電力消費が上がるためです。
確かに、エアコンの導入には、初期コストがかかります。
しかし、長期的に見れば、建物や従業員に対する暑さ対策を行うほうが、安く済ませられる場合もあります。
離職者が増える可能性がある
暑さ対策が行われていない職場では、離職者が増える可能性があります。
厳しい暑さは、従業員にとって大きな負担です。
働きにくさや不快感が蓄積すると、離職の原因となることも考えられます。
また、職場環境に対する不満が会社の口コミサイトなどに投稿された場合、採用活動を行っても人材が集まりにくくなる可能性があります。
食品工場の暑さ対策は工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボにご相談ください

食品工場の暑さ対策をお考えなら、工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボにご相談ください。
工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボは、屋根修理の専門家集団であるウチノ板金が運営しています。
食品工場の暑さ対策で、工場・倉庫・住まいの屋根診断ラボをおすすめする理由は、以下のとおりです。
・暑さの原因を明確にして適切な工事を提案
・実績30年以上のベテラン職人が施工
・自社施工のため仲介手数料が不要
なお、最新のサーモカメラ付きドローンを使った点検によって、空調負荷や作業環境悪化の要因を整理することも可能です。
必要であれば屋根に遮熱シートを施工することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
従業員の熱中症や食品の品質低下を防ぐためにも、食品工場は暑さ対策を早めに行おう

暑さ対策を行わない夏の食品工場では、熱中症をはじめとしたさまざまなリスクが生じやすくなります。
夏の暑さは年々厳しさを増しており、建物や設備、服装などの面から暑さ対策を進めることが大切です。
熱中症や食品の品質低下を防ぐためにも、食品工場の暑さ対策は、早めに行いましょう。